八重山の人口減問題

よん

2015年04月23日 23:24

八重山の人口減に関する八重山毎日新聞の社説です。

「石垣はこんなに天気いいのになぜ欠航?」と不思議がられるのが、日本最南端の島波照間の定期航路だ。冬場の荒天時ももちろん欠航は多いが、今のうるずんの時期から夏場にかけて、かーちばい(夏至南風)など南風が強く吹くため、晴天なのに石垣から波照間に向かう定期船は向かい風となり、観光客らは船酔いに悩まされ欠航も多い。
- 八重山毎日新聞(2015年4月22日)より -

波照間便の欠航率の高さは近年特に顕著です。
それには季節要因のほかにも様々な問題が絡んでいると聞きました。

本社説では波照間島の人口減の原因のひとつが、不安定な海上交通であると述べています。
こういう不安定な海上交通も一因で波照間は人口が減り続け、竹富町によるとピーク時の1963年12月、波照間は220世帯で1425人だった人口が、今年3月で274世帯の521人と1000人近くも減り約3分の1に激減した。これに島の人たちや郷友は危機感を抱かないだろうか。
当時と比べると石垣市以外は軒並み激減した。しかし10年前に比べると竹富は増加し西表と小浜はほぼ横ばい。その中にあって黒島もピーク時の143世帯900人が112世帯195人の4分の1に激減、500人割れ寸前の波照間とともにさらに危機的だ。
- 八重山毎日新聞(2015年4月22日)より -


過疎の最大の要因は島に雇用の場が少ないということ。そのために「15の春」で高校進学を機に家族も一緒に島を離れ、雇用もないため過疎が進行するというのが現状だ。それだけに各島とも過疎・定住対策は重要な課題。特に波照間、黒島はこのままだと近い将来島は存亡の危機に陥りかねない。
- 八重山毎日新聞(2015年4月22日)より -


近年人口が増加した竹富は昨年52万人、横ばいの小浜は18万人、西表は38万人の観光客が訪れ、いずれも観光産業が盛ん。これに対し波照間、黒島も過去最高の観光客だったが、その数は3万4000人と3万人だった。
- 八重山毎日新聞(2015年4月22日)より -

竹富や西表は、波照間や黒島とはけた違いに観光客が増加しているのですね。
波照間島も観光客は確実に増えているのを感じますが、その多くは日帰り客であり、お決まりのコースを周って(島でお金を使うことなく)帰っていってしまいます。
いちどの旅行でたくさんの島を周っている観光の方も多く、そのような方の中には、各島の記憶が混じりあってどこの島かも区別つかなくなっているような方もみられます。

観光産業に力を入れるにしても、八重山としての魅力を伝えられるよう、個々ではなくて地域全体としての発展を考えていくことが重要だと思います。


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